岩倉市の「いのうえ耳鼻咽喉科」 院長の井上です。
先日のことです。4日前からの「耳痛・耳閉感」を主訴に当院受診された患者さんがおられました。
耳を診てみると↓
膿とカビ(真菌)が混在しておりました。
病名は「外耳道真菌症」です。
真菌とはカビのことです。すなわち耳の中にカビが生えてします病気です。通常 耳の中は乾いているため、カビが入っても問題ありませんが、何らかの原因で耳の中が湿っぽい状態が続くとカビが生えることがあります。
症状は、耳の痒み・耳だれ・耳閉感・難聴・痛み などです。
原因としては、過度の耳掃除が大半です。外耳道が炎症を起こして湿った状態となり、そこにカビが繁殖するのです。外耳道が耳あかで塞がれてカビが繁殖する場合もあります。
治療としては、まずは(過度の耳そうじが原因の場合は)耳を触らないこと、次にカビを取り除くことです。カビが多い場合は、洗い流すこともあります。点耳薬や軟膏で治療します。長期間(1ヶ月~数か月)の通院治療が必要です。痒みで耳を触ってしまい、再度悪化することも多いです。
ポイント
カビが原因のため、良くなりしばらく経ってから再発する方が多いです。根気よく治療する事が大切です。耳そうじは「ほどほど」がベターです。