岩倉市の「いのうえ耳鼻咽喉科」 院長の井上です。
先日のことです。「右耳の痛み」を主訴に当院受診された患者さんがおられました。
耳を診てみると↓
耳たぶ が腫れていました
病名は「耳介血腫(じかいけっしゅ)」です。
柔道部員🥋とのこと。
この病気は、耳が繰り返し擦れることで起きるのですが、柔道🥋、レスリング🤼、相撲をやっている方で高頻度で起こります。
ここで耳介血種について述べたいと思います
耳介軟骨の表面は軟骨膜に覆われていますが、その膜は出血しやすい特徴があります。耳への圧迫などの刺激が繰り返されて軟骨膜下の出血が起こり、血腫をつくります。
【原因】耳介が何かに強くぶつかるなどの物理的な刺激が原因です。 柔道・相撲・レスリングなどの競技で多く起こります。
【治療】穿刺(=注射針を刺す)・吸引で血液を除去できますが、圧迫しておかないと再発します(圧迫しにくい場所ですが)。より確実性の高い方法もありますが、総合病院へ紹介となります。
【予後】一度耳介血腫が起こると、再び耳介血腫が起こりやすくなり、治癒後は耳介が変形する等の後遺症が残りやすいです。 耳介血腫を何度も繰り返していると耳介の変形は強くなります。