2017年10月12日
先日のことですが、「前日にアジを食べてからノドが痛む」とのことで3歳の子供さんが受診されました。
舌を下方へ圧排する器具を使って、口の中を診てみました。「オエッ」となり、しっかり見えないので鼻からファイバーでノドを観察してみました
魚骨がありました↑
どこにあるかというと
「扁桃下極」といい、扁桃の一番下の部分です。舌が、下方からせり上がってくるため見にくいところです。
肉眼で見えれば口から器具を入れて取れることが出来る為、もう一度口をあけてもらったのですが見えずに断念→総合病院へ行っていただくことになりました。
総合病院で、摘出アーム付きファイバーを鼻から挿入して取っていただきました。3.0cmの魚骨だったようです。
取れた後は痛みも無くなり、ご飯もしっかり摂れているとのことでした。
2017年10月4日
先日のことです。 2歳の子どもさんが、「鼻にペンが入った」「鼻さわると痛い」と主訴で受診されました。
さっそく鼻鏡を使用して鼻内を観察してみます
そこで見えてきたものは
何か紫色のものが
さらに近づいてみると
確かに何か入っています
きっちり入っており力が必要でしたが、何とか取り出せました
これは一体? 広げてみると
丸めた紫色の画用紙でした
それでは、「ペンは一体」と思い
鼻に入れたペンを見せてもらいました。
もしかして 鼻に入ってしまった画用紙を このペンで取ろうとしたのでしょうか
2017年10月3日
先日 飛行機乗った際の「耳痛・難聴・耳閉感」を主訴に当院受診された患者さんがおられました。
2日前の行きの飛行機で右耳がおかしくなり、軽快したものの 翌日の帰り機内で右耳が再度悪化し、左耳も同様の症状が出たとのことでした。
耳を診てみると「航空性中耳炎」の状態でした↓
ここで「航空性中耳炎」について述べたいと思います。
航空性中耳炎
耳と鼻をつないでいる管を「耳管」といいます。通常は閉じていますが、嚥下やつばを飲む時だけ開いて圧の調整をおこなっています。飛行機の上昇・下降に伴い圧が変化しますが、風邪やアレルギーで鼻の粘膜が腫れると、圧調整がダメで耳の内部(中耳)に炎症や出血を起こすことがあります。これが「航空性中耳炎」です。
- 症状:
(飛行機の上昇・下降時の)耳の痛み、耳の詰まった感じ、難聴です。
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治療と予防:
繰り返し起こすことが多いので、事前の予防が重要です。風邪をひいたり、アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎などがある人は予め治療をして「搭乗前に鼻を整えておく」ことが最も重要です。
機内で症状が出だしたら、飴を舐めたり、唾を繰り返し飲んでみます。不変の場合は、鼻をつまんで唾を飲み込む 「トインビー法」をおこないます。着陸後も症状が続く場合は耳鼻科を受診しましょう。薬で治療しますが、重症の場合は鼓膜切開をおこなう事もあります。
着陸して翌日も耳症状が続く場合は耳鼻咽喉科を受診しましょう。