クリニックブログ

耳たぶの腫れ

カテゴリ:  2019年12月9日

岩倉市の「いのうえ耳鼻咽喉科」 院長の井上です。

 

 

 

 

先日のことです。「耳たぶの腫れ」で当院受診された患者さんがおられました。
耳を診てみると↓
IMG_8752耳たぶと耳前部が赤く腫れていました

 

 

 

 

これは、「丹毒(たんどく)」という病気です。
丹毒? 聞きなれない病名ですが、少し解説したいと思います。

 

 

 

丹毒」とは真皮(=皮膚の浅い部分)の化膿性炎症のことです。

 

 

 

原因:小さな傷口、虫刺され、手術部位など皮膚のバリア機能が低下した箇所から A群溶連菌や黄色ブドウ球菌が体内に侵入することで発症します。

症状:顔面や手足の皮膚が急激に赤くなり膨張します。境界明瞭で圧痛を伴い、熱感があります。皮膚病変は、赤みが強く浮腫状です。

診断:血液検査で炎症性変化を確認する場合もありますが、皮膚所見が非常に特徴的であることから、典型例では皮膚症状のみから丹毒と診断可能です。

治療:抗生剤を使用します。軽症例は内服でOKですが、重症例になると点滴をおこないます

 

 

 

 

耳症状で困っておられる方は耳鼻咽喉科の受診をお勧めいたします