岩倉市の「いのうえ耳鼻咽喉科」 院長の井上です。
先日のことです。
「下くちびるの出来物」を主訴に当院受診された患者さんがおられました。
「1ヶ月からある」とのことで診てみると↓
「白い粘膜隆起」を認めました。
これは何かと言いますと「下口唇のう胞」です。
今回は、隆起は少しなのですが通常ですと↓
この様にはっきりとした「隆起性病変」となります。
これは中に唾液がたまり、風船のように膨らむことによって生じたもので、「下口唇のう胞」と呼ばれています。皮下組織に汗腺があって汗が分泌されるように、唇の粘膜下には多数の小唾液腺(=唾液を作る組織)があり、唾液を分泌しています。したがって、唇を噛んでしまって小唾液腺が傷つくと、唾液が正常に分泌されず粘膜下で溜まってしまうことがあり、「下口唇のう胞」が生じるのです。
唇に何か出来た方は耳鼻咽喉科を受診することお勧めいたします