岩倉市の「いのうえ耳鼻咽喉科」 院長の井上です。
「Bスポット療法」を間もなく開始いたします。
Bスポット療法とは
「Bスポット療法」とは上咽頭擦過療法(EAT)ともいわれ、上咽頭をこすって刺激する治療法です。
上咽頭とは鼻の奥、口蓋垂(のどちんこ)の上にあり、呼吸をするたびに空気に触れる場所です。常に乾燥や 外からのウイルス・細菌に暴露されているため、炎症をおこしやすい場所でもあります。
風邪をひいた時には最初に上咽頭が炎症を起こすともいわれています。ひとたび上咽頭に炎症が起きると、鼻やノドの症状を中心として身体のさまざまな不調となってあらわれることが報告されています。
上咽頭は構造上、外からの観察が難しいため、上咽頭炎は正確に診断し治療することが難しい場所でもありこれまではほとんど治療されていませんでした。
こんな症状に効果的です
- 「鼻水がのどに流れていく感じ(後鼻漏)」
- 「鼻やノドの奥が乾く」
- 「鼻声が治らない」
- 「鼻の奥の詰まり感」
- 「鼻とノドの間の違和感」
- 「頭の重たい感じ」
- 「耳の詰まり感あるが、診察を受けても耳自体は異常ないと言われた」 など
他に効果のある病気
これらは上咽頭のリンパ流や血流が改善することにより、病気の改善がみられると考えられています。
- 慢性頭痛
- 肩こり
- めまい感
- 掌蹠膿疱症
- アトピー性皮膚炎
- IgA腎症
治療の手順
まず、上咽頭の状態をファイバースコープにて確認します。
炎症が確認された場合、捲綿子という曲がった綿棒に1%塩化亜鉛液をつけて上咽頭に塗ります。この処置は 1分ほどで終了します。 治療の効果を確認しながら
週に1~2回、合計10~15回 治療を続けていきます。
保険適応となっております。
治療の注意点
- Bスポット療法は大変痛みを感じやすい治療となります。ただし痛みが強いほど効果が高いと言われており、治療を継続していくことで痛みはなくなっていきます。
- 薬による刺激で治療後に数時間ほど鼻水・痰が出たり、唾に血が混じることが翌日まで続くことがありますが、徐々におさまります。
- まれではありますが、この治療後、逆に頭が重く感じたり、顔がむくむことがあります。
- Bスポット療法はあくまでも補助的な治療法ですので、対象となる疾患の本来の治療法は行った上で平行しながら行うほうが効果的です。
- 治療後すぐに飲んだり食べたりしても構いません。
今回は先行告知ですが、正式に開始となりましたら当ブログにてお知らせいたします。