岩倉市の「いのうえ耳鼻咽喉科」 院長の井上です。
1/13のブログの続きです。
聴講してきた講演会について述べたいと思います。
演題は、「アレルギー疾患の治療 -現状と今後の展望ー 」
演者は、国立成育医療研究センター研究所 斎藤博久 先生です
内容は以下のようでした。
アレルギー疾患の発症を抑制する 「衛生仮説」の理論について
ある大規模調査では、牧畜農家の子どもに花粉症や喘息が少ないことが分かった。馬や牛など家畜のふんに含まれる大腸菌には、「エンドトキシン」という毒素が存在する。牧畜農家の寝室は、都会の家に比べてエンドトキシンが100倍も多いという。この微生物から放出される、「エンドトキシン」がアレルギーを予防するようだ。
ここで重要なのが、エンドトキシンへさらされた方法が「慢性的に」「少量」だったという事実です。
日本で言うと、北海道の牧畜農家で育った子供は、都心部の「過度の抗菌生活を送った」子供に比べアレルギー疾患の発症率が有意に低いということになります。
文明社会では衛生的な環境が望ましいとされています.しかし,あまりにも「キレイ過ぎる」環境を追及したために,アレルギー疾患が増加したと言えます。
あまりにも「キレイ過ぎる」環境は問題ですね。
今回も大変勉強になりました